月曜日

2限:電磁場と流れ場の本質的違いは何か?と問うことからはじめ、かーくうっどの定理(= 流れにそってミクロな配置をみれば等充率の原理と区別つかないことを仮定すると、運動量流速テンソルが熱力学関数で計算できる)を前提にしてオイラー方程式を導く。僕は、これは流体の極めて重要なことで全ての物理学科の学部生が知っておくべきことだと考えている。でも、これを分かりやすく書いてある本はないなぁ。(計算量も電磁気のふくしゃの問題よりは多くないので、十分に学部生で対応可能なんだけどなぁ。)しかし、驚くことに、かくも美しいオイラー方程式は管をながれる水の流れを記述できない!自然と力が入ってしまう。(かーくうっどの定理の証明は来週だよーん。僕の知る限り最短手数の証明のはず。)で、「つまり、オイラーがダメということは、(平衡状態の重率とは違う)非平衡状態での統計的重率を同じようにとらえられるべきですよね?」という全く自然な質問が。。そうなんだ。それこそが、SST計画だった。しかし、手ごわいんだ。本質的な何かを理解していないまま。

3限:時定数に大きな差があるとき、その比を小さいパラメータとして使った(ノーマルな)摂動論が破綻することを見せた先週の話を受けて、それを形式化する。スローマニホールドの概念を入れ、(変わった)摂動展開をやってみせる。そして、そのアイデアを絵でかけない場合に適用し、可解条件とか、(テクニックとしての)左固有ベクトルとかの説明をする。これも多くのピントがあった質問がでて困った。さらに一般的な場合にどうなるのか、可解条件を使って解いた後の任意性はどうきくのか、そもそも、その形式化と単純な例題との差がどうなっているのか...。全て的確で、質問に答えている途中で、ついつい講義の先の方でやる内容を答えてしまう。うーんんん、答え方としてはまずいなぁ..と後で反省した。ノーマルホーム理論は説明する予定だが、さて、どこまで説明すべきか。。。

夕方:伊丹君の話を聞く。少なくとも僕は全く知らない領域に入ってきているし、面白い結果の一歩手前まできていると思うけれど。。。